糖尿病

糖尿病

糖尿病は国民病。5-6人に1人が糖尿病

糖尿病という言葉を聞いたことがない方はいないと思います。身の回り、ご家族にも治療中の方がいるかもしれません。それもそのはず、厚生労働省の調査では糖尿病が強く疑われる人、また糖尿病の可能性が否定できない人を合わせると2000~2200万人と、実に5-6人に1人は糖尿病と思われる状況です1)

糖尿病はその言葉の通り、尿に糖がでる病気ですが、問題なのは血液中で糖が高くなる、つまり血糖値が高くなることです。血糖値を高いまま放置すると全身の血管や神経が障害され、さまざまな合併症を引き起こします。

糖尿病を考える上で重要なキーワードに「インスリン」があります。インスリンは人の膵臓で作られるホルモンで、血液中の糖をエネルギー源として筋肉などに取り込む作用があります。体内のインスリンが不足したり、インスリンが十分に働くことができない状況になったりすると、血液中の糖が高くなります。

糖尿病には遺伝性があることが知られており、それに肥満や食生活など生活習慣の乱れが加わることでインスリンの分泌量が低下し、インスリンが作用しづらい状況となり糖尿病を発症します。

血糖が高いだけでは症状がないため知らないうちに発症し、合併症が進行してしまうという問題点があります。

体重増加
血糖値をはかる人物 糖尿病

糖尿病ではいかに治療を継続するかが課題

糖尿病は早い段階で診断し、血糖コントロールを行う薬剤の使用や生活習慣の改善により、健康な人と同じように生活できるようになる疾患です。しっかり治療を継続することで糖尿病でない人とほぼ同じように天寿を全うすることができます。

ただし、診断が遅れてしまった場合や、治療を中断してしまうと話は別です。糖尿病はさまざまな合併症を引き起こすため、放置すると重篤な病状へ進行する可能性を持っています。

血糖が高いのみでは症状がなく治療の必要性を体感することが難しいため、例えば通院が困難な状況にある方などでは、治療を中断してしまうケースがあります。糖尿病を高齢で発症するケースもあり、病状に対する理解と周囲の協力が不可欠です。できれば信頼できるかかりつけ医で定期的な診察を受けることが、経過を改善するのに最も効果的です。

糖尿病の合併症。ゆっくり進行する3大症状と命に関わる急性合併症

  • 糖尿病の3大合併症
    糖尿病は神経、目、腎臓に障害を起こすことが多く、3大合併症と呼ばれています。

・糖尿病神経障害
手足の神経に異常をきたし、足や手の指に痛みやしびれを起こす合併症です。常時痛みを感じることもあり、つらい症状です。進行して感覚が麻痺してしまうと足のケガに気づかず、それが元となり潰瘍や壊疽(えそ、皮膚などが死滅して褐色や黒色に変色する)になってしまうことがあります。

・糖尿病網膜症
目の網膜にある細い血管が障害され、視力が低下します。初期では自覚症状がなく、眼の検査を行わない限り気づかれることはありません。中期以降は視界がかすむ、視力低下といった症状が出現し、失明に至ることもあります。

・糖尿病腎症
高血糖により腎臓の細い血管が障害される合併症です。体の老廃物を尿から排泄する機能が低下してしまうため、最終的には人工透析が必要になる可能性があります。自覚症状が少なく進行するため、定期的な検査が必要です。
・心臓病・脳卒中・糖尿病ケトアシドーシス

糖尿病に加えて高血圧、脂質異常症、肥満などがあると全身的な動脈硬化の原因となります。プラークと呼ばれる動脈硬化の病変が心臓の細い血管や、頚部・脳の動脈にできると心筋梗塞や脳梗塞を発症する原因となります。糖尿病だけでなく血圧やコレステロールなど生活習慣をトータルに管理していく必要があります。

糖尿病の方が治療を中断してしまった場合や、清涼飲料水をたくさん飲みすぎてしまった場合などに起こりえるのが、糖尿病ケトアシドーシスです。これは、インスリンが極端に不足することで糖をエネルギーとして利用できず、代わりに脂肪が分解されてしまう状況で、ひどい脱水状態となり意識が無くなってしまうこともある緊急事態です。

里村クリニックで定期的な検査、治療を受けましょう

糖尿病の方は血糖値の定期的な検査、合併症のチェックを続けていく必要があります。それは、身近なかかりつけ医の役割です。

里村クリニックは地域のホームドクターとして、地域の健康をサポートしています。内科疾患全般の治療を提供しており、「予防は治療に勝る」の考え方から健康診断や生活習慣病の治療にも力を入れています。

糖尿病にお困りの方は、ぜひご相談ください。

当院では24時間web予約を受け付けております。

※参考
1) 「糖尿病患者数の状況」 厚生労働省ホームページ

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常に患者さまの身近に寄り添う医療を目指しています。

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