食事などの際に空気を飲み込む量が多くなると、体内のガスが増加します。症状を起こしている場合、「呑気症(どんきしょう)」という病名がつくこともあります。早食いをしないようにする、噛みしめるクセに気をつけるなどの対応で改善することの多い症状です。
体内のガスは食べ物を消化する時にも発生しています。特に繊維質の多い食事や糖質を多く含む食べ物がガスを多く産生します。また腸内細菌叢が乱れて悪玉菌が増えるとガスが増えるばかりか強いニオイを放つようになります。普段から食事内容に気をつける必要があります。
体内のガスを体外にうまく排泄できなくなるのが便秘や過敏性腸症候群という疾患です。便秘になると便やガスの通過が障害され、体内にとどまるようになってしまいます。また便秘は腸内細菌叢のバランスを崩してしまい、ガスが多く産生される原因になります。水分を多くとる、適度な運動をするなどの対応が必要です。
過敏性腸症候群は明らかな病変はないものの腹痛や下痢・便秘・膨満感を慢性的に繰り返す疾患です。ストレスをきっかけに症状を起こすことがあると考えられています。
以上のような状態は、生活習慣や自分が置かれた環境などを変えることによって改善できる見込みがあるといえます。ただし、腹部膨満感を感じる原因はこれだけではありません。ちょっと気をつければ良くなるのだろう、と甘く考えてはいけません。次に挙げるような重篤な疾患ではない、と診断をしっかりと受けることが重要です。