大腸がんは初期では症状がないことも多く、早期発見は簡単ではありません。検査を早く受けることが重要ですが、採血検査やレントゲンは参考になるものの、確実な診断にはなりません。大腸がんがあるかどうかはっきり確かめるには、大腸内視鏡検査が必要です。
血便や下血、便秘でお腹がよく張る、体重が急に減少したなどの症状がある場合はもちろん、症状がなくても便潜血陽性と出たのであれば、がんは進行性の病気ですからできるだけ早急に行うことが重要です。
大腸内視鏡では、大腸がんだけではなく大腸ポリープに対する診断、処置を行うことができます。実は大腸がんの85%は良性のポリープから進展してがんになったものです。ポリープのうちに切除することで、大腸がんを予防できる可能性があります。
大腸がんは39歳までと比較して、40歳代では罹患するリスクが4-5倍になり、50歳代以降ではさらにその数倍のリスクを抱えることが分かっています1)。
「40歳になったら、2年に1回の大腸内視鏡検査」を受けることをおすすめします。
大腸がんを患ったご家族や親戚がいる方や、これまでに大腸ポリープを指摘されている方は、大腸がんが発生するリスクがより高いと考えられますので、毎年の大腸内視鏡検査が必要です。